いつものように、人の隙間を縫ってゆく小百合に、傍らで跳ねるキィちゃん。 しかし、今日はいつものようには、いかなかった。 「痛っ!」 ランドセルが引っ掛かって、小百合はあっという間に、人の濁流に飲まれてゆく。