「あー! キィちゃん!」

 女の子の目が輝き、マスコットをヤヌアルから奪うと、頬に押し当てて強く抱き締めた。


 ヤヌアルは立ち上がり、その姿を遠目に眺めた。


 良かったね──と、ヤヌアルには心の中で呟くしかなかった。