ヤヌアルはもしかしたらと思いながらも、リュックサックに取り付けたマスコットを脇の後ろに挟んで、女の子に近付き、目線を合わせた。


「どうか……しましたカ?」


 外国人に話掛けられたせいか、女の子はきょとんとして、ヤヌアルの方を向いた。