カリスマCAMPARIソーダ




学会の学生論文だって、どうせ俺みたいなコネクションが働いているのだろう。


親が薬学関係者?教授に色目使った?  
 

なんにせよムカつくのに変わりはない。


見た目はあざとづくしだし。男には見境ないし。論文だって帳尻合わせのカオス理論だし。

 
強いてプラスの部分を上げれば、東さんを助けようとしたことかな。厄介事には突っ込まないタイプだと思ってたのに、まさかあんな堂々と突っかかりに行くなんて狂ってるじゃん。


しかも何の証拠もないのにさ。……他の男にいい印象持たせたかった?いや、ありゃ普通は引くよな?


普通は引く行動に、唆された俺って何。あんな基準値越えてそうな漢方、どう考えたって飲みたくないし。


百奈をどん底に突き落とすためとはいえ、さすがにあれはやりすぎだったかもしれない。すでに俺に堕ちてたらこの駆け引きもつまんないもんになるってのに。


再び実習室の窓を見上げれば、ようやく百奈と目が合う。


女の子に腕を組まれながらも、百奈に向けて笑顔で手を振った。


「ねえ鹿助君、矛兎さんと付き合ったって、マジ?」

   
腕に絡みついていた女の子が、遠慮なく俺に耳打ちをしてくる。


「マジだよ。」


俺もその子に、耳打ちで返しておいた。


彼女の耳が真っ赤になって、ちょっとした優越感を感じる。


ちらりと百奈の方を見上げれば、すぐに顔を反らしてしまった。