「分かった。夏休みは自由にしていいよ。いつもみたいに制限したりしない。その代わり毎週ここにきて、薬も飲むこと」
「ねぇ。私の話聞いてた? それじゃあ何にも変わんないよ」
「じゃあ! 他にどうすれば俺がお前を守れる?」
「……そんなにならアキ先生が見つけてよ。会いに来てよ。私のこと探してみてよ」
「病院でみるのが一番安心なんだ、分かるだろ?」
私はため息をついた。
陽菜は寄り添ってくれるけど、少し困った顔をしていた。
「先生、親に薬渡しといて。ちゃんと飲むから」
何度目か分からないため息をついて、私は部屋を出た。
アキ先生は俯いたまま、黙っていた。
「陽菜、味方になってくれてありがと」
「ううん、でもどうして先生にあんなに冷たくするの」
「あのね……」
陽菜にだけは隠し事はなし、だもんね。
少しだけ間を空けて言う。
「私、アキ先生に好きだって言ったの」
「え!? それで」
「もちろんフラれたよ。歳離れすぎだし」
「でも奏先輩は……?」
「わかんない。奏のことは好きか、わかんなくなっちゃった」
「そんな……」
すると、向こうからおーいと手を振るはる兄が見えた。
陽菜と二人で手を振り返す。
はる兄が私のことも心配して車で家まで送ってくれた。
「ねぇ。私の話聞いてた? それじゃあ何にも変わんないよ」
「じゃあ! 他にどうすれば俺がお前を守れる?」
「……そんなにならアキ先生が見つけてよ。会いに来てよ。私のこと探してみてよ」
「病院でみるのが一番安心なんだ、分かるだろ?」
私はため息をついた。
陽菜は寄り添ってくれるけど、少し困った顔をしていた。
「先生、親に薬渡しといて。ちゃんと飲むから」
何度目か分からないため息をついて、私は部屋を出た。
アキ先生は俯いたまま、黙っていた。
「陽菜、味方になってくれてありがと」
「ううん、でもどうして先生にあんなに冷たくするの」
「あのね……」
陽菜にだけは隠し事はなし、だもんね。
少しだけ間を空けて言う。
「私、アキ先生に好きだって言ったの」
「え!? それで」
「もちろんフラれたよ。歳離れすぎだし」
「でも奏先輩は……?」
「わかんない。奏のことは好きか、わかんなくなっちゃった」
「そんな……」
すると、向こうからおーいと手を振るはる兄が見えた。
陽菜と二人で手を振り返す。
はる兄が私のことも心配して車で家まで送ってくれた。



