君を思うと、胸がぎゅっと痛くて

ピンポーン……
一度、鳴らしたインターホン。
いつもなら奏がすぐ出てくるのに、誰も出てこない。
あれ、不思議だなぁと思いつつ玄関の扉に手をかけてみる。
ガチャンと音がして、扉は開いた。鍵が空いてる。

「奏ー!?」

玄関から声をかけたけど、奏の返事は無い。
するとリビングからわずかに声が聞こえた。
私は靴を脱いで、綺麗に並べるとリビングへ向かった。

「ハァ!? 意味分かんねぇし!!」
「意味分かんなくても決定事項だ」

リビングの扉をあけると、そこには奏とアキが居た。
しかも奏はなんかキレてる。

「ど、どうしたの? 2人とも……」
「あぁ、さゆ、来たのか。体調はどうだ?」
「アキ、先生……マイペースだね。そんなことより、この状況はなに?」
「聞いてくれよ、さゆ! コイツも今日から家で一緒に住むっていうんだよ」
「え!? アキが!?」

思わず声が漏れる。なぜ、こんなことに?
アキは両手を腰に当てて、ため息をつく。

「さゆの母さんの同棲の条件だ。俺がそばにいればいざというときにさゆを守れる。それに……」
「あ? なんだよ?」

奏はアキを睨みつけている。奏は小さめだから身長差は20cmくらい? 全然かっこついてない(笑)

「ハハ、こいつに先越されないように、こっちも必死なんだよ。大人ってのはずるいんだ。よぉく覚えとけ小僧」
「ハァ! ふざけんなハゲ!」
「ハゲてませーん。将来その予定もありませーん」
「2人とも、落ち着いてって」

って!?
つまり、2人と奏の家で同棲するってことだよね。
一番整理できてないの、私なんですけどぉ!