先生とのランドの次の日。
学校はサボったけど、家に帰ってきていたお母さんにはバレてなくて。疲れもお腹の痛みもいつもよりは楽で、きっとアキと一緒の時間を過ごせたからだと思う。
というわけで、普通に今日は学校に行こうと準備する。
玄関を開けると、最近では珍しく晴れていた。
「うす」
「わ、奏。どうしたの?」
「そろそろ出てくると思って。一緒に学校行こうぜ」
家の庭のベンチで本を読んでいた奏。
昔はたまにこう言うことがあったけど、最近は珍しかった。
「良いけど」
「元気そうでよかった」
「ん?」
「昨日はアキ先生とランド行ってたんだろ」
「なんで知ってるの?」
「風の噂。で、はいっ」
奏が手を差し出してくる。
「何よ、これ」
「ほらほら。受けとってやるから」
手をヒラヒラさせて早く寄越せって感じ。
当たり前の態度がむかつくー。
「たまたまお金が余ったから、少しだけね!」
マスコットと、お菓子の袋。
実はこっそり陽菜とも私ともお揃い。
「かわいいじゃん。でもどうせ陽菜にも同じの買ってるんだろ」
「ん……まぁね」
なんだコイツー!
なんでお土産がバレバレなんだ。
「俺だけのやつはないの?」
奏が顔を近づけてくる。
不意に顔を逸らしてしまう。
「知らない」
「あ、それはある顔だな」
「黙秘権を行使します」
「じゃあさ、二人で放課後どっかいこ。そろそろフィールドワークのことも決めたいしさ」
「まぁ、宿題はやらないとだし。いいけど」
ほら、行くぞと奏は立ち上がった。
あれ、また背が高くなったみたい。
なんで、たったそれだけの事で泣きそうになるの?
昨日のアキの言葉を思い出す。
奏の心臓のことーー
私、絶対にそんな未来にはさせないから。
二人で学校に向けて歩き出す。
学校はサボったけど、家に帰ってきていたお母さんにはバレてなくて。疲れもお腹の痛みもいつもよりは楽で、きっとアキと一緒の時間を過ごせたからだと思う。
というわけで、普通に今日は学校に行こうと準備する。
玄関を開けると、最近では珍しく晴れていた。
「うす」
「わ、奏。どうしたの?」
「そろそろ出てくると思って。一緒に学校行こうぜ」
家の庭のベンチで本を読んでいた奏。
昔はたまにこう言うことがあったけど、最近は珍しかった。
「良いけど」
「元気そうでよかった」
「ん?」
「昨日はアキ先生とランド行ってたんだろ」
「なんで知ってるの?」
「風の噂。で、はいっ」
奏が手を差し出してくる。
「何よ、これ」
「ほらほら。受けとってやるから」
手をヒラヒラさせて早く寄越せって感じ。
当たり前の態度がむかつくー。
「たまたまお金が余ったから、少しだけね!」
マスコットと、お菓子の袋。
実はこっそり陽菜とも私ともお揃い。
「かわいいじゃん。でもどうせ陽菜にも同じの買ってるんだろ」
「ん……まぁね」
なんだコイツー!
なんでお土産がバレバレなんだ。
「俺だけのやつはないの?」
奏が顔を近づけてくる。
不意に顔を逸らしてしまう。
「知らない」
「あ、それはある顔だな」
「黙秘権を行使します」
「じゃあさ、二人で放課後どっかいこ。そろそろフィールドワークのことも決めたいしさ」
「まぁ、宿題はやらないとだし。いいけど」
ほら、行くぞと奏は立ち上がった。
あれ、また背が高くなったみたい。
なんで、たったそれだけの事で泣きそうになるの?
昨日のアキの言葉を思い出す。
奏の心臓のことーー
私、絶対にそんな未来にはさせないから。
二人で学校に向けて歩き出す。



