そうだ、と奏が呟く。

「俺たち、夏休みの宿題の自由研究を一緒にやろうって話してるんだが、陽菜もどう?」
「んー。どんなテーマ?」
「俺たちの街の歴史とか、そういうの調べるフィールドワークにしようと思ってる」
「陽菜はすぐ疲れちゃうからなぁ。もっと簡単なやつにするよ。でも、そうだなぁ。たまに私が調子いい時に呼んで。3人でも遊びたい」
「分かった。さゆと相談して来れるときは自由に来てくれていい」
「うん。陽菜も元気な時に一緒に遊ぼ!!」
「こら。一応夏休みの宿題だ」
「あ、そうだった」

久しぶりに3人で笑いあった。
なんだか懐かしい。

「会長、ありがと」
「なんだよ〜急に改まって」
「夏休み中はさゆのこと、無理しないようにちゃんと見ててよね」
「そのつもりだ」
「うんっ」

そんなことを話してるうちに、奏の家の車がやって来て、3人乗り込んで家まで帰った。