B4サイズに魔法をつめて

「独創性とか、展開の仕方とか、自分に引き出しがないんだなって、痛感しています」

「……わかるよ」



しばらく黙ってお弁当をつついていたけれど、真昼が「あっ!」と、ひらめいたように顔をあげる。



「師匠、明石くんへの気持ちを漫画にすれば良いんじゃないですか?」

「……えっ!?」

「その気持ちは師匠だけの気持ちで、師匠ならではの展開の漫画になりますよ、きっと!」

「ちょ、ちょっと待って!」



きょとんとした目で口を閉じた真昼に、私は口をぱくぱくさせるけど、言葉が出てこない。



「あ、あ、あんた!」
と、ようやく声が出た。



「私、あんたに、……その、この気持ちの話って、し、してない! ……よね?」



真昼は「えっ」と、目を大きくして、
「気づきますよ、普通」
なんて言いながら、お弁当の中のウインナーを口に頬張った。



「わ、わ、私……、べ、別に、あんな奴……!」

「師匠、大丈夫です。私、誰にも言いません」