B4サイズに魔法をつめて

「へぇ、物知りだね」
と、冴島くんが言って、
「さすが投稿を続けている人だ」
なんて感心している。



明石 秀人が「それも見ていい?」と、私が持っていた原稿用紙を指差した。



私は頷き、明石 秀人に手渡す時。

一瞬だったけれど。



明石 秀人と指が触れた。



「!!」



思わず肩がビクッとしてしまう。



(顔が赤くなっていませんように)



祈りつつ、精一杯の平然とした表情を守る。



「すごいね、この間見せてもらった漫画より、絵が繊細に見える」

「……本当?」

「うん。絵だけ見ていてもわかる。色んなアングルのキャラの練習しているし、背景も加わって、世界観がわかる」



そう言って私に笑顔を向けた明石 秀人を見て。

目頭が熱くなった。

うっかり泣いてしまわないように、奥歯を噛み締めた。



「明石くんと冴島くんの小説はどうですか?」
と、真昼がふたりに尋ねると、冴島くんが満面の笑みで答えた。



「オレらの小説、この間ね、編集部のおすすめ作品に選ばれたんだよ」