B4サイズに魔法をつめて

「でも、師匠の漫画は、キャラも過程も大体似ている」

「言われてみれば……」



主人公の個性って描けていたかな?

お話だって、主人公が片想いの彼と話すきっかけがあり、急接近して、実は彼も主人公が好きで。

それで両想いだとわかってハッピー!で、終わる。

……私の漫画の、お決まりコース。



「師匠独自の両想いの持っていきかたが、読者の私は知りたいんです」

「む、難しい……」

「はい。……自分で話していて、私もそれが描けるのかは、謎です」



ふたりでため息を吐く。



「でも、それ、乗り越えるから」
と、私は真昼を見た。



「その難題、解いてみせる。そして、デビューする!」

「……師匠!! さすがです!!」



結構辛辣(しんらつ)に批評した真昼だったけれど、私の漫画原稿をうっとりと、何度も眺めている。



「絵については、自分でも欠点がわかった」
と、声をかけた。



「師匠の絵に欠点がありましたか?」

「……私、まだ右手首がうまく馴染んでない感覚があるんだ。線がうまく引けないって思っている」

「はい」