美菜や千穂の嫌がらせに構っている暇なんてない。
大丈夫。
私なら、やっていける。
傷ついてなんかない。
学校を出て。
家に向かって、下校する。
通学路には、ぽつぽつと同じく下校する生徒の姿があった。
大体の人がまだ部活をしている時間だから、ここにいる人達はきっと部活に所属していない、いわば帰宅部なんだなと思う。
私は、ひとりで歩きながら。
考え事をしていた。
漫画のことを考えようと思うのに、頭に浮かんでくるのは、美菜や千穂の顔。
二年生になって出来た友達で、この春の始業式の日、声をかけてくれた。
ひとりで下校しようとしていたら、美菜と千穂が近寄って来て、
『同じクラスの塚原さんだよね? 一緒に帰ろうよ』
なんて笑顔を見せてくれた。
安心した。
嬉しかった。
思い出して、目に溜まってきた涙を払おうと、ぎゅっとまぶたを閉じた時。
けたたましい音が、すごい勢いで近寄ってきた。
大丈夫。
私なら、やっていける。
傷ついてなんかない。
学校を出て。
家に向かって、下校する。
通学路には、ぽつぽつと同じく下校する生徒の姿があった。
大体の人がまだ部活をしている時間だから、ここにいる人達はきっと部活に所属していない、いわば帰宅部なんだなと思う。
私は、ひとりで歩きながら。
考え事をしていた。
漫画のことを考えようと思うのに、頭に浮かんでくるのは、美菜や千穂の顔。
二年生になって出来た友達で、この春の始業式の日、声をかけてくれた。
ひとりで下校しようとしていたら、美菜と千穂が近寄って来て、
『同じクラスの塚原さんだよね? 一緒に帰ろうよ』
なんて笑顔を見せてくれた。
安心した。
嬉しかった。
思い出して、目に溜まってきた涙を払おうと、ぎゅっとまぶたを閉じた時。
けたたましい音が、すごい勢いで近寄ってきた。



