B4サイズに魔法をつめて

(……確かに)



「それって、三食ずっと、オムライスばっかり食べていたら飽きるってことと同じ?」

「え? オムライス?」



あ、しまった。

例えが、個人的過ぎた。



「オムライスが好きなの?」

「……悪い?」

「いや、別に……。美味しいもんな。でも、そういうことだよ。オムライスはたまに食べるから、その魅力がよくわかるだろ? 画面作りもそうだよ」

「うん」

「顔のアップの魅力は、ここぞって時に思いっきり凝ったアップを描いてさ、魅力を倍増させるといいと思う」



(……っ!!)



「明石くんって……」

「何?」



漫画を描いたことなんてなさそうだったけど。

だって本人も言っていた。

コマを割ったことがないって。



「なんでそんなに漫画に詳しいの?」



明石 秀人は、
「詳しいわけじゃないよ。ただ好きだから、よく読むだけ」
と、笑った。



それから、
「オレね、小説家になりたいんだ」
と、言った。