B4サイズに魔法をつめて

「放課後になって、先生が大谷さんに話を聞こうとしていたけれど、大谷さんは大事な用事があるからって帰って行った」



(どうしよう)



「私のせいだ……」



(これ以上、真昼がつらい思いをしたらどうしよう。つらい目に遭うことになったら、どうしよう)



「あんたのせいじゃない」
と、明石 秀人は私の目を見て、まっすぐな声で言う。



「しっかり考えてみて。あんたも、大谷さんも、絶対に悪くない」

「……明石くん」

「だけど、大谷さんがあんなふうに怒るところ、初めて見た」

「明石くんは、真昼とは学級委員以外にも付き合いがあるの?」



明石 秀人は首を振って、
「ない。だけど、大谷さんが悪い人じゃないことくらい、同じ委員のオレは知っている」
と言い、固い決意が表れた目で、こう続けた。



「オレ、明日から大谷さんに声をかけるようにする。ひとりより、ふたりのほうが絶対に心強いと思うし」