B4サイズに魔法をつめて

「タイムリミットって何の?」

「……漫画家を目指して良いタイムリミット。中学生の間にデビューしないと、夢を諦めますって、お母さんと約束しているんだよね」



「えっ!?」



「そんなに驚く? 大丈夫だよぅ、デビュー出来る。私なら、絶対に」



私はヘラヘラ笑って、親指を立てた。



(……絶対に、実現しなくちゃ)



真昼は私をじっと見てから、真剣な顔のまま頷いた。

黙ったまま。

そのことが、何だか妙にありがたかった。





「また明日、来ます」
と、真昼が立ち上がった時。



玄関のドアが開いて、お母さんが帰って来た。



「おかえりー」
と、私がのんびり声をかけるのと、
「あ、お、お、お邪魔しています」
と、真昼が慌てた声が重なった。



「どうぞ〜、ゆっくりしていってね。ってか、この部屋、寒っ!!エアコンくらいつけなさいよ!」

「あ、あの、お、お構いなく」

「いやいやいや、構うでしょ!? 風邪引くよ、ふたりとも!!」