B4サイズに魔法をつめて

外から小学生くらいの子供のはしゃぐ声。

多分、近所の児童公園から聞こえてくる。

思わず顔をしかめてしまう。

真昼を見ると、そんなのは聞こえていないのか、楽しそうにノートに向かっている。



(私、真昼が持っている漫画への熱意、結構好きだなぁ)



本当に好きなんだなって伝わる。

漫画を描きたくて、仕方ないんだろうなって。



真昼の中の世界。

それを、きっとこの先。

真昼の描いた漫画を通して、私は見られるんだろうな。



(楽しみだなぁ)



どんな漫画を描くんだろう。

早く知りたい。

早く読みたい。



ノートに夢中になっているその横顔が、少女のようにも、大人の女性のようにも見えて、美しかった。






「師匠……、次回作を描くんですか?」
と真昼が呟いたのは、夕暮れが近づいてきた時間だった。



私は真昼の向かいに座って、ローテーブルに開いたノートに、文字でアイディアをまとめて書いていた。



「……んー? まぁ、描かないと、私にはタイムリミットがあるからね」

「タイムリミット?」



真昼のシャープペンシルの音が止んだ。