B4サイズに魔法をつめて

「ちなみに腕をまっすぐ下ろした時、手首はどこのラインにくるとか、男女でウエストの位置や筋肉の付き方が違うとか、勉強することは沢山あるからね」

「ひょえ〜!」



真昼の反応にちょっと笑いながら、私はスマートフォンを見た。

何の通知も来ていない。



「師匠、誰かの連絡待ちですか?」

「え? あ、うん」



私は頷き、
「担当編集者さん」
と、呟いた。



「え!」



目を輝かせる真昼に、
「全然連絡が来なくて」
と伝えると、真昼は一拍置いて、
「師匠から連絡すれば良いじゃないですか」
なんて言い放った。



「出来ないよ」

「そういう決まりなんですか?」



私は首を振り、
「自分から連絡なんて、私には出来ない。構ってほしいみたいな感じが丸出しで、カッコ悪いって思っちゃう」
と、言った。



「カッコ悪かったら、ダメですか?」

「え?」

「あ……、いえ、別にカッコ悪いとも思っていないんですけれど、あ、あの、例えカッコ悪くても良いと思います」



真昼はそう言うと「六頭身じゃない全身かぁ」と呟いて、ノートに絵を描き出した。