B4サイズに魔法をつめて

「謝るなんて、プライドが許さないタイプかと思ってました」

「……まぁ、それは、あるかな」



素直に認めると、なぜか大谷 真昼は嬉しそうに笑っている。



その笑顔が、純粋で。

何にも染まっていないような、美しい笑顔に見えて。



(いつか、この笑顔を漫画の中に描きたい)



そう思った。



「ねぇ」
と、私は大谷 真昼を見る。



「『冬原さん』呼び、やめない?」

「あ、冬原先生のほうが……」

「いやいや、違う。さすがに『先生』は求めていない」



不思議そうにしている大谷 真昼に、
「本名でいい。……千冬でいいよ。私も真昼って呼ぶ」
と、伝えると、大谷 真昼は目をキラキラさせた。



その瞳が、潤んでいるように見えて。

私もドキドキした。