「“顔漫画”……?」
明石 秀人が去った公園で、私は誰に言うでもなく呟いた。
顔漫画って。
キャラの顔のアップばかりの画面で。
キャラの全身とか、キャラがいる背景とかの描写が極端に少ないっていう、あの顔漫画?
「なんでそんなこと言われなくちゃならないの」
そんなに顔ばかり描いているつもりなんてない。
ちょっとは、背景だって描いている。
……百歩譲って、顔のアップが多いとしても。
キャラの心情を描くにはそれが一番表現出来る方法なんじゃないの?
少なくとも私はそう思っている。
私は。
キャラの揺れ動く、その心を漫画にしたいんだ。
……そうだよ。
それが得意なんだもん。
担当編集者の橋本さんにだって、そうやって褒められたことがあるんだから。
私は原稿を持って、大谷 真昼を見た。
「あんたもコレ、読んだ?」
「……」
「読んだんでしょう?」
大谷 真昼は黙って頷く。
「どう思った?」
「どうって……」
明石 秀人が去った公園で、私は誰に言うでもなく呟いた。
顔漫画って。
キャラの顔のアップばかりの画面で。
キャラの全身とか、キャラがいる背景とかの描写が極端に少ないっていう、あの顔漫画?
「なんでそんなこと言われなくちゃならないの」
そんなに顔ばかり描いているつもりなんてない。
ちょっとは、背景だって描いている。
……百歩譲って、顔のアップが多いとしても。
キャラの心情を描くにはそれが一番表現出来る方法なんじゃないの?
少なくとも私はそう思っている。
私は。
キャラの揺れ動く、その心を漫画にしたいんだ。
……そうだよ。
それが得意なんだもん。
担当編集者の橋本さんにだって、そうやって褒められたことがあるんだから。
私は原稿を持って、大谷 真昼を見た。
「あんたもコレ、読んだ?」
「……」
「読んだんでしょう?」
大谷 真昼は黙って頷く。
「どう思った?」
「どうって……」



