B4サイズに魔法をつめて

「お邪魔します」
と、部屋に入った真昼に、見せたいものがあるんだと、私は漫画原稿の束を見せた。



「えっ!? 完成、したんですか!?」



真昼の瞳が輝く。



「一番はじめの読者になってよ」



真昼は嬉しそうに何度も頷き、自分の背負っている青いリュックから、茶封筒を取り出した。



「わた、私も! 師匠に読んでもらいたくて」

「この間の原稿?」

「そうです。や、やっぱり、か、完成させなくちゃって、投稿したいって思って、仕上げました」



私達はそれぞれの原稿を交換して、お互いの漫画を読んだ。




真昼の漫画は。

ある時突然、名前も知らない他校に通う彼に優しくされて恋におちた主人公が、告白をするために彼を探す話だった。



「なんか、可愛いお話だね。主人公を応援したくなる」

「本当ですか!?」

「うん。それに、画面が見やすくてすごく良かった。絵も頑張って描いたことがよく伝わってくる」



真昼は嬉しそうに「ほめられた……」と、呟いてから、興奮気味にこう言った。



「師匠の漫画もすごく良かったです」