B4サイズに魔法をつめて

「あ、ごめん」

「もーっ!! また事故にでも遭ったのかと思って、こっちはヒヤヒヤしてたんだからね!!」

「ごめ……」

「……えっ、あんた、何泣いてんの!? 何かあったの!? 誰かに何かされたの!?」

「違う……」



ぐすぐす泣きながら、私は思わず、
「失恋した……」
と、口にしていた。



お姉ちゃんは黙ったまま、私の肩に手を置いて、
「今日はあんたの好きなオムライスを作ったんだから、たらふく食べな!」
と、玄関を開けた。





その日の夜。

お風呂から上がってきたタイミングで。

スマートフォンが振動した。



《師匠、ずっと教室で待っていてくれたと聞きました。一緒に帰ることが出来なくて、ごめんなさい。騒ぎを起こして、ごめんなさい》



首にかけたバスタオルで、濡れた髪の毛をおさえつつ、私は真昼に電話をかけた。



『もしもし?』

「……大丈夫? 落ち着いた?」

『はい。すみませんでした』

「謝らなくていいの。あんた、悪くないんだから」