B4サイズに魔法をつめて

「……!」

「オレ、その気持ちはちょっとわかるんだ」

「え?」

「オレも冴島と小説の話をしている時間が楽しいし、大切だから。冴島のアイディアで小説を書けることが、宝物みたいだから」



明石 秀人はそう言って、力なく笑った。

ふにゃっと笑ったその顔が。



(やっぱり好きだな)
と思えて、余計に切なかった。




冴島くんが、
「オレも大切だから」
と真剣な声で言って、
「だから、オレとは両想いだよ」
なんて、おどける。



思わず吹き出してしまったのは、私だけじゃなくて。

明石 秀人も大笑いしていた。



「みんなのこと、大好きなだけなんだけどなぁ。そんなに笑う?」

「冴島が言うと、なんか面白いんだよ」



そんなふうに笑っているふたりの隣で。

私は、胸の真ん中にぽっかり穴が開いてしまった。



(あぁ、この気持ち、どうしよう)



好き。

爽やかだなって思うし。