家に戻ると夫が何食わぬ顔でコタツに入っていました。
床に散らばっていたはずの食器はすべて元通りに片付けられています。
「コンビニ行ってたの?」
「うん……」
とはいえ、今すぐには必要のないものばかりを購入してしまいました。
スナック菓子にジュースにカップ麺。
かろうじてレトルト食品を数点購入していたので、それを今晩のおかずにすることにしました。
「花月、最近様子が変だけどなにかあった?」
「え? ううん、別になにもないよ」
首を振ってレトルト食品を電子レンジに突っ込みます。
お皿に出す必要のないものですし、なんとなく食器棚に近づきたくなかったからです。
「でも、顔色が悪いぞ?」
夫が立ち上がって手を伸ばして来ました。
その手が額に触れる寸前のことです。
夫の顔が真っ黒な影に見えました。
影の中に白い目が浮かんで見える。
その目は恨めしそうに釣り上がり、こちらを睨みつけている。
床に散らばっていたはずの食器はすべて元通りに片付けられています。
「コンビニ行ってたの?」
「うん……」
とはいえ、今すぐには必要のないものばかりを購入してしまいました。
スナック菓子にジュースにカップ麺。
かろうじてレトルト食品を数点購入していたので、それを今晩のおかずにすることにしました。
「花月、最近様子が変だけどなにかあった?」
「え? ううん、別になにもないよ」
首を振ってレトルト食品を電子レンジに突っ込みます。
お皿に出す必要のないものですし、なんとなく食器棚に近づきたくなかったからです。
「でも、顔色が悪いぞ?」
夫が立ち上がって手を伸ばして来ました。
その手が額に触れる寸前のことです。
夫の顔が真っ黒な影に見えました。
影の中に白い目が浮かんで見える。
その目は恨めしそうに釣り上がり、こちらを睨みつけている。



