「これ、変だよね?」
唐突に優奈ちゃんが言うので、私はスマホ画面から顔を上げて「え?」と聞き返しました。
「だってお兄ちゃん、なにもないのにひとりで逃げてたでしょう?」
その言葉に私と悟志は目配せをしました。
映像の中ではチラリとしかソレが映っていなかったから、優奈ちゃんは気が付いていないんじゃないか。
そう思いました。
「この動画を何度見ても、わけがわからないんだよね」
優奈ちゃんはそう言って、史也くんが逃げ始めた場所をもう1度再生したのです。
「ここを見て」
悟志がソレが映っているところで動画をストップされて言いました。
だけど優奈ちゃんは首を傾げるばかりです。
「なに? 学校の廊下が映っているだけでしょう?」
優奈ちゃんの言葉を聞いて全身から力が抜けていくように感じました。
ソレの姿は動画には映らないのです。
唐突に優奈ちゃんが言うので、私はスマホ画面から顔を上げて「え?」と聞き返しました。
「だってお兄ちゃん、なにもないのにひとりで逃げてたでしょう?」
その言葉に私と悟志は目配せをしました。
映像の中ではチラリとしかソレが映っていなかったから、優奈ちゃんは気が付いていないんじゃないか。
そう思いました。
「この動画を何度見ても、わけがわからないんだよね」
優奈ちゃんはそう言って、史也くんが逃げ始めた場所をもう1度再生したのです。
「ここを見て」
悟志がソレが映っているところで動画をストップされて言いました。
だけど優奈ちゃんは首を傾げるばかりです。
「なに? 学校の廊下が映っているだけでしょう?」
優奈ちゃんの言葉を聞いて全身から力が抜けていくように感じました。
ソレの姿は動画には映らないのです。



