だけど次の瞬間にはその笑みは消えてしまいました。
「お兄ちゃんが死んでから、たまにこうしてスマホを見るの。意味はないんだけど、なんとなく」
楽しそうに振舞っていてもやっぱりこの年齢で身近な人が死ぬというのは、辛い経験です。
優奈ちゃんが史也くんのスマホをいじるのは寂しさを紛らわせる行為なのかもしれません。
「それでさ、この前お兄ちゃんが撮ってた動画を見つけたんだよね」
「どんな動画?」
「ふたりにも見せてあげるね」
優奈ちゃんはそういうとデータフォルダの中にある題名のない動画をタップしました。
その動画はまるでスマホの奥底に、隠すように保存されていたようです。
「お兄ちゃんが死んでから、たまにこうしてスマホを見るの。意味はないんだけど、なんとなく」
楽しそうに振舞っていてもやっぱりこの年齢で身近な人が死ぬというのは、辛い経験です。
優奈ちゃんが史也くんのスマホをいじるのは寂しさを紛らわせる行為なのかもしれません。
「それでさ、この前お兄ちゃんが撮ってた動画を見つけたんだよね」
「どんな動画?」
「ふたりにも見せてあげるね」
優奈ちゃんはそういうとデータフォルダの中にある題名のない動画をタップしました。
その動画はまるでスマホの奥底に、隠すように保存されていたようです。



