どうやらご両親は留守みたいです。
それじゃ話を聞く事もできません。
どうしようかと今度はこっちが逡巡していると、女の子がなにかを思いついてように「ちょっと待ってて」と、声をかけると家の中へと入って行きました。
その後ろ姿を見て私は息を吐き出しました。
「あの子は昔話について知らないよね?」
「たぶんな。アレが見えてたら、あんな風にひとりで留守番なんてできないだろうしな」
悟志の言葉に同感しました。
私だって、ひとりでいるのがとても怖いんですから、もっと小さな子が耐えられるとは思えません。
つまり史也くんは自分の妹にはあの話を聞かせていなかったということです。
それなのに絵里には聞かせた。
それはなんだか胸がモヤモヤすることでした。
しばらくすると妹さんがスマホを片手に戻ってきました。
「特別に見せてあげる。こっちに来て」
それじゃ話を聞く事もできません。
どうしようかと今度はこっちが逡巡していると、女の子がなにかを思いついてように「ちょっと待ってて」と、声をかけると家の中へと入って行きました。
その後ろ姿を見て私は息を吐き出しました。
「あの子は昔話について知らないよね?」
「たぶんな。アレが見えてたら、あんな風にひとりで留守番なんてできないだろうしな」
悟志の言葉に同感しました。
私だって、ひとりでいるのがとても怖いんですから、もっと小さな子が耐えられるとは思えません。
つまり史也くんは自分の妹にはあの話を聞かせていなかったということです。
それなのに絵里には聞かせた。
それはなんだか胸がモヤモヤすることでした。
しばらくすると妹さんがスマホを片手に戻ってきました。
「特別に見せてあげる。こっちに来て」



