「絵里のご両親はふたりとも留守になるときがあるんだって。そういうとき、絵里はいつも勝手口から家に入るんだって言ってた」
「勝手口から? 鍵を持っているんじゃなくて?」
「うん。鍵を持ち歩いていて落としたら大変だから、勝手口の横にある植木鉢の下に隠してあるって言ってた」
「そんなの、人に言うことじゃないだろ」
悟志は呆れ顔になりましたけれど、そこは私と絵里の間柄なので心を開いてくれていた、ということだと思います。
「それで、どうするつもりだ?」
「まず、絵里の家に行ってみようよ。誰もいなければ……」
そこまで言って私は言葉を切りました。
全部を言わなくても伝わったと思います。
「勝手口から? 鍵を持っているんじゃなくて?」
「うん。鍵を持ち歩いていて落としたら大変だから、勝手口の横にある植木鉢の下に隠してあるって言ってた」
「そんなの、人に言うことじゃないだろ」
悟志は呆れ顔になりましたけれど、そこは私と絵里の間柄なので心を開いてくれていた、ということだと思います。
「それで、どうするつもりだ?」
「まず、絵里の家に行ってみようよ。誰もいなければ……」
そこまで言って私は言葉を切りました。
全部を言わなくても伝わったと思います。



