「なにしてるの?」
声をかけて部屋のドアをノックします。
が、やはり無言です。
というよりも、人の気配を感じられないのです。
書斎にいたときに確かに夫が帰宅する音を聞いているのに、そんなはずはない。
そう思って思い切ってドアを開けました。
そこにはこちらに背を向けて立っている夫がいました。
「どうして返事しないの?」
そう言ってから、ハッとしました。
夫の部屋にいるのだから夫だと思いこんでいたそれは全身真っ黒で、夫よりもずっと小柄だったんです。
きっと、作者よりも小さかったと思います。
その真っ黒な人影がこちらに気がついて振り向いたんです。
顔も体も真っ黒な影でなにも見えないはずなのに……白い目だけが見えました。
その目はキツク釣り上がり、すべての人間を恨んでいるような憎しみのこもった目もとです。
声をかけて部屋のドアをノックします。
が、やはり無言です。
というよりも、人の気配を感じられないのです。
書斎にいたときに確かに夫が帰宅する音を聞いているのに、そんなはずはない。
そう思って思い切ってドアを開けました。
そこにはこちらに背を向けて立っている夫がいました。
「どうして返事しないの?」
そう言ってから、ハッとしました。
夫の部屋にいるのだから夫だと思いこんでいたそれは全身真っ黒で、夫よりもずっと小柄だったんです。
きっと、作者よりも小さかったと思います。
その真っ黒な人影がこちらに気がついて振り向いたんです。
顔も体も真っ黒な影でなにも見えないはずなのに……白い目だけが見えました。
その目はキツク釣り上がり、すべての人間を恨んでいるような憎しみのこもった目もとです。



