悟志に言われて私は頷きました。
緊張で無意識のうちに両手を握りしめていました。
悟志が玄関チャイムを鳴らすと、こげ茶色の可愛らしい玄関ドアがすぐに開いて、中から絵里のお母さんが出てきました。
「あら、彩音ちゃんと悟志くん?」
絵里のお母さんはすぐに私たちに気が付いて目を丸くしていました。
「急に来てごめんなさい。俺、お葬式に行けなかったから、絵里にちゃんと挨拶できなくて」
悟志が予め考えておいた言葉を言います。
でもそれは嘘じゃありません。
悟志も一緒に葬儀に参列したがっていましたけれど、あまり大人数で参加するのはよくないと言われて、参列できなかったからです。
それを聞いた絵里のお母さんはすぐに相好を崩して「わざわざありがとう」とひとこと言うと、私たちを家にあげてくれました。
リビング横の6畳の和室に絵里の仏壇はありました。
大きくて立派な仏壇には他にも位牌が立てられていて、仏壇横の天井付近にはご先祖たちの遺影が飾られています。
絵里の遺影は小さなフォトスタンドに入れられて、仏壇の右端に置かれていました。
緊張で無意識のうちに両手を握りしめていました。
悟志が玄関チャイムを鳴らすと、こげ茶色の可愛らしい玄関ドアがすぐに開いて、中から絵里のお母さんが出てきました。
「あら、彩音ちゃんと悟志くん?」
絵里のお母さんはすぐに私たちに気が付いて目を丸くしていました。
「急に来てごめんなさい。俺、お葬式に行けなかったから、絵里にちゃんと挨拶できなくて」
悟志が予め考えておいた言葉を言います。
でもそれは嘘じゃありません。
悟志も一緒に葬儀に参列したがっていましたけれど、あまり大人数で参加するのはよくないと言われて、参列できなかったからです。
それを聞いた絵里のお母さんはすぐに相好を崩して「わざわざありがとう」とひとこと言うと、私たちを家にあげてくれました。
リビング横の6畳の和室に絵里の仏壇はありました。
大きくて立派な仏壇には他にも位牌が立てられていて、仏壇横の天井付近にはご先祖たちの遺影が飾られています。
絵里の遺影は小さなフォトスタンドに入れられて、仏壇の右端に置かれていました。



