☆☆☆~小野彩音さんの話~
そんなことを経験した数日後です、絵里が死んだのだ。
葬儀中に噂話に聞き耳を立てて知ったことですが、絵里を殺した犯人はまだわからないままなのだそうです。
だけど私はその話を聞いた瞬間にソレの姿が脳裏に浮かんできていました。
ソレが殺しに来たに違いない。
絵里がひとりでいるときに現れて、そして捕まってしまったのだと。
もちろんそんなことは誰にも言っていません。
言っても信じてもらえないからです。
「信じてもらうためにも、今こうして動画を回しています」
自分の声が上ずって、想像している以上に恐怖心に包まれていることに気が付きました。
今こうしている瞬間にもソレが目の前に現れるかもしれないから。
教卓の目の前に出現したら、私はここから逃げることもできなくなってしまうでしょう。
「今日もきっとソレが出て来るから、その姿をスマホで撮影したいと思います」
ソレがカメラに映るかどうかはわからないけれど、そうしないことには誰も私の言う事を信じてくれないと思います。
カメラにソレが映ってくれさえすれば、絵里を殺した犯人についても信じてもらえると思います。
そんなことを経験した数日後です、絵里が死んだのだ。
葬儀中に噂話に聞き耳を立てて知ったことですが、絵里を殺した犯人はまだわからないままなのだそうです。
だけど私はその話を聞いた瞬間にソレの姿が脳裏に浮かんできていました。
ソレが殺しに来たに違いない。
絵里がひとりでいるときに現れて、そして捕まってしまったのだと。
もちろんそんなことは誰にも言っていません。
言っても信じてもらえないからです。
「信じてもらうためにも、今こうして動画を回しています」
自分の声が上ずって、想像している以上に恐怖心に包まれていることに気が付きました。
今こうしている瞬間にもソレが目の前に現れるかもしれないから。
教卓の目の前に出現したら、私はここから逃げることもできなくなってしまうでしょう。
「今日もきっとソレが出て来るから、その姿をスマホで撮影したいと思います」
ソレがカメラに映るかどうかはわからないけれど、そうしないことには誰も私の言う事を信じてくれないと思います。
カメラにソレが映ってくれさえすれば、絵里を殺した犯人についても信じてもらえると思います。



