私は不安を胸の中に押し込めて建物内へと侵入しました。
入ってすぐ広い玄関になっていて、三和土が随分と高い位置にありました。
よじ登るようにして中へ入ると目の前に台所が現れました。
水回りはカラカラに乾燥していて銀色のシンクはあちこちひび割れて土埃を溜めこんでいます。
キッチンの左手に移動するとそこには細い通路があり、一番奥にトイレその手前にお風呂がありました。
脱衣所も洗濯機を置く場所もありません。
不思議な作りだなと思いましたけれど、おばあちゃんの家も洗濯機は家の外にあったことを思い出していました。
またキッチンを横切って右手へ進んでみると、そこは6畳の和室がふたつ連なった部屋でした。
襖でさえぎられるようになっているようですが、廊下がないのでプライベート空間がないといってもいいかも知れない家の作りです。
なにもかもの驚きながら進んでいくと、突然バキッと音がして床が抜け落ちてしまいました。
「彩音、大丈夫か?」
右足を床下まで突っ込んでしまった私に、悟志が手をかして引っ張り上げてくれました。
驚いて心臓が早鐘を打っています。
入ってすぐ広い玄関になっていて、三和土が随分と高い位置にありました。
よじ登るようにして中へ入ると目の前に台所が現れました。
水回りはカラカラに乾燥していて銀色のシンクはあちこちひび割れて土埃を溜めこんでいます。
キッチンの左手に移動するとそこには細い通路があり、一番奥にトイレその手前にお風呂がありました。
脱衣所も洗濯機を置く場所もありません。
不思議な作りだなと思いましたけれど、おばあちゃんの家も洗濯機は家の外にあったことを思い出していました。
またキッチンを横切って右手へ進んでみると、そこは6畳の和室がふたつ連なった部屋でした。
襖でさえぎられるようになっているようですが、廊下がないのでプライベート空間がないといってもいいかも知れない家の作りです。
なにもかもの驚きながら進んでいくと、突然バキッと音がして床が抜け落ちてしまいました。
「彩音、大丈夫か?」
右足を床下まで突っ込んでしまった私に、悟志が手をかして引っ張り上げてくれました。
驚いて心臓が早鐘を打っています。



