☆☆☆~小野彩音さんの話~
思っていた通り、山道は人の手が入っておらず、ほとんど自然に戻っていました。
一歩歩くだけでもとても慎重にならないといけなくて、時間ばかりがかかります。
更には奥へ向かうたびに足元が悪くなり、ツタに絡まりそうになったり湿気た地面に足をとられたりしました。
それでも進んで行けたのは悟志が手を握りしめてくれていたからです。
1時間ほど山道を進んだ時でした、今まで一本道だったのが右へとそれる道が出て来たんです。
道の端にはまた倒れてしまいそうな看板があり、【●●集落】という名前が記載されていました。
まちがいありません。
あの昔話に出て来る家族が暮らしていた集落です。
右手の道へと逸れて山の中へ入って行ったとき、アスファルトの道は完全に倒壊してなくなってしまいました。
残っているのはけものみちのみです。
しかも草木が膝まで伸びていて、私たちの行く手を遮っていました。
何度も転びそうになりながら進んでいくと、目の前に開けたばしょが現れました。
ほとんど瓦礫と化した家屋の一部が土の中から見え隠れしています。
割れたガラス片や、途端屋根の残骸。
思っていた通り、山道は人の手が入っておらず、ほとんど自然に戻っていました。
一歩歩くだけでもとても慎重にならないといけなくて、時間ばかりがかかります。
更には奥へ向かうたびに足元が悪くなり、ツタに絡まりそうになったり湿気た地面に足をとられたりしました。
それでも進んで行けたのは悟志が手を握りしめてくれていたからです。
1時間ほど山道を進んだ時でした、今まで一本道だったのが右へとそれる道が出て来たんです。
道の端にはまた倒れてしまいそうな看板があり、【●●集落】という名前が記載されていました。
まちがいありません。
あの昔話に出て来る家族が暮らしていた集落です。
右手の道へと逸れて山の中へ入って行ったとき、アスファルトの道は完全に倒壊してなくなってしまいました。
残っているのはけものみちのみです。
しかも草木が膝まで伸びていて、私たちの行く手を遮っていました。
何度も転びそうになりながら進んでいくと、目の前に開けたばしょが現れました。
ほとんど瓦礫と化した家屋の一部が土の中から見え隠れしています。
割れたガラス片や、途端屋根の残骸。



