December〜この愛が続きますように〜

「綺麗な花束ね。もしかして、私へのクリスマスプレゼント?」

「……もう一つ、プレゼントがあるんだ。予定とだいぶ違ったけど」

気を取り直して前はポケットから箱を取り出す。その箱を開ければダイヤモンドの指輪があった。

「僕と、結婚してください」

「……はい。喜んで」

真冬が幸せそうに笑う。その表情は今日見た中で一番綺麗なものだった。前の顔にも笑みが浮かぶ。レストランは祝福の拍手に包まれた。

「指輪、嵌めてもいい?」

「お願いします」

前は指輪を真冬の薬指に嵌めていく。しかし、ここでもトラブルが発生した。指輪が入っていかないのだ。

「……ごめん。サイズ、小さかった」

「明日一緒にお店に行って直してもらおう」

謝る前に真冬が笑いかける。トラブル続きのクリスマスだったが、前の胸には幸せが広がっている。

この幸せが続きますように。そう祈りながら前と真冬は笑い合った。






黄色のガーベラの花言葉「究極の愛」

40本の意味「永遠の愛を誓います」