「あっっっっつ!!」
子どもがぶつかったことで揺れたコーヒーが前の手にかかった。トレーは床に落ち、コーヒーが真っ白な床を汚していく。
「お客様!大丈夫ですか?」
「も、申し訳ありません!!」
店員や子どもの親が話しかけてくる。騒ぎを聞いて真冬もやって来た。そして前の手を見て驚いている。
「前!!大丈夫なの!?」
「と、とりあえず手を冷やすよ……」
トイレへと前は向かい、手洗いカウンターの水で手を冷やしていく。腕時計を見るとそろそろ次の場所へ行かなくてはならない時間が迫っていた。前はトイレの前で待っている真冬に声をかけた。
「真冬。次に行きたいところに先に行っててくれないかな?」
「えっ?でも、前を置いて行けないよ」
「ごめん。予約時間が迫ってるんだ。僕はもう少し手を冷やしてから行くよ」
でも、と躊躇う真冬に店の名前と場所を教える。このカフェから歩いて十分ほどの距離にある場所だ。
「早く行って。店員さんが待っててくれてるから」
「わ、わかった」
真冬がトイレの前から立ち去る音を聞き、前は少し安堵した。これで予定の時間には何とか間に合いそうだ。
子どもがぶつかったことで揺れたコーヒーが前の手にかかった。トレーは床に落ち、コーヒーが真っ白な床を汚していく。
「お客様!大丈夫ですか?」
「も、申し訳ありません!!」
店員や子どもの親が話しかけてくる。騒ぎを聞いて真冬もやって来た。そして前の手を見て驚いている。
「前!!大丈夫なの!?」
「と、とりあえず手を冷やすよ……」
トイレへと前は向かい、手洗いカウンターの水で手を冷やしていく。腕時計を見るとそろそろ次の場所へ行かなくてはならない時間が迫っていた。前はトイレの前で待っている真冬に声をかけた。
「真冬。次に行きたいところに先に行っててくれないかな?」
「えっ?でも、前を置いて行けないよ」
「ごめん。予約時間が迫ってるんだ。僕はもう少し手を冷やしてから行くよ」
でも、と躊躇う真冬に店の名前と場所を教える。このカフェから歩いて十分ほどの距離にある場所だ。
「早く行って。店員さんが待っててくれてるから」
「わ、わかった」
真冬がトイレの前から立ち去る音を聞き、前は少し安堵した。これで予定の時間には何とか間に合いそうだ。

