急報が斉極屋にもたらされる。 「なにっ!」 徳兵衛が身を乗り出した。 戦さ支度は万全だ、だが二人の娘を思えば迂闊に動けない。 「落ち着け、様子を見るのだ。相手がどう出るのか見極めよ」 打って出たいのをこらえてこぶしを握った。 ◆ ◆ ◆