ヴァンパイアに狙われています！〜運命は危険な出会い〜

ヴァンパイアハンター

「雨晴家」と言われて、最初に出てきたのは華恋ちゃんの顔だった。


名前が雨晴華恋だから。


でも、そんなの…。


「『雨晴家』って、なに？問題っ…て？」


私には美琴ちゃんと皇くんが何の話をしているか、さっぱり分からない。


美琴ちゃんが気まずそうに私から目を逸らして、話をする。


「…雨晴家は、由緒(ゆいしょ)正しきヴァンパイアハンターの家系よ」


「えっ？ヴァンパイア…ハンター…？」


“ハンター”は狩る人のことだ。


合っているかは分からないけれど、「ヴァンパイアハンター」はヴァンパイアを狩る人ということだと思う。


目をつけられたと言われた美琴ちゃんは、ヴァンパイアだ。


もしかしたら…というか、今すごくまずい状況なのかもしれない。


命を狙われているとか、そういう感じなのかも。


「ヴァンパイアハンターといっても、ヴァンパイアだけを狩るわけじゃないの。能力者とかも対象で、予言が降りた今は『特別な血』の保護にもあたってるって言われてる」