ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜

***


コンコン。


保健室の扉がノックされた。


「そろそろ大丈夫ですか?」


この声は…おそらく江原先生だ。


私の話したいことは話せたが、一応夜空にも確認をとっておこうと視線をぶつける。


夜空がうなずいたのをみて、大丈夫だということが分かった。


「はい、大丈夫です」


そう言うと、保健室の扉がガラッと開かれた。


そして、夢乃と江原先生が入ってくる。


「席を外していただいて、ありがとうございました」


私がお礼を言って頭を下げる。


「私達は大丈夫です。それより、恋星さんから日向さんにお話があるそうですよ」


江原先生の後ろに隠れていた夢乃は、慌てた様子を見せてから私に向き直った。


とても真剣な瞳と目が合う。


その途端、怖くなった。


もし、「一緒にいたくない」とか「他人として生活しよう」なんて言われたら。