ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜

夜空も私も「特別な血」をずっと探している。


私は父さんや母さんに言われたからだけど、夜空は運命の女に会ってみたいからだそうだ。


夜空の運命の女は王冠(クラウン)だと言われている。


本当のことは分からないけれど。


「特別な血」…正確に言えば王冠(クラウン)を見つければ、魔界の頂点に立てる。


みんなその座を狙っている。


だから婚約者といっても、探している人が見つかれば婚約破棄も簡単にできてしまう…言葉上の関係なのだ。


別に、私も夜空に対して恋情があるわけではない。


だから婚約破棄されようと、痛くもかゆくもない。


家柄は傷つくだろうけど。


まあ、正直に言うと夜空のことなんかどうでもいい。


私は夢乃と楽しく生活できればそれでいい。


けれど、私は自ら夢乃のそばを離れた。


その理由は…。


「それで?話ってなんだよ、美琴」


化けの皮はがれんのはや…。