ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜

昨日もそうだったような気がするが、それはそうと。


「な、何で上着てないの?!早く着てよ〜うぅ…」


そう言って顔を手で覆う。


どうやら皇くんはお風呂に入っていたみたいで、上半身は何も着ていない状態だった。


ただでさえ男の子に慣れていないのに、こんなの見たら恥ずかしくて顔が真っ赤になっちゃうよ…!


「ん〜?ああ、男に慣れてないんだっけ?ふっ、かわいいなー」


皇くんがからかうように言って顔から手を外そうとしてくる。


この真っ赤な顔を見られたくない一心で、どうにかしのぐために廊下に逃げた。


けれど、その程度では無意味だったようで、皇くんはすぐに追いついてきた。


さらに、私の首あたりに腕をまわしてきた。


「逃げんなよ。つーかこっち向けよ」


無理やり顔を見られた。


皇くんはニヤニヤとしていて、完全に面白がっている。


「真っ赤…」


今ので顔にさらに熱がこもった。


そんな私を見て、皇くんはくすくすと笑ってくる。


こんなのが日常になったら心臓がもたない!!!