ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜

そんなことを考えていると、男子生徒が思いがけないことを言った。


「君、確か三葉星空だよね?俺君みたいな悪女に興味ないんだけど…。失せろよ」


「失せろ」と言われて、怖くて足がすくんでしまった。


足も震えている。


昔からこんなことが起こるから、人が苦手なのだ。


そういえば今更だけど、この人達からしたら私は悪女なのだ。


きっと「どうしてこいつがここに?」みたいな感情なのだろう。


ふと女生徒の顔を見ると、動揺しているのが分かる。


予想が当たっていたようで、複雑な気持ちになりうつむく。


「たす…けて」


突然そんな声が聞こえて、ハッとして顔をあげる。


女子生徒が、私に向かって手を伸ばしている。


あくまでこの女子生徒にとって悪女である私に、助けを求めてきたのだ。


その言葉を聞いて助けたいと思い、勇気を振り絞って男子生徒に向かってもう一度言う。


「やめて!!この子嫌がってる!…これ以上危害を加えるなら、生徒会代表として貴方に処罰を下します!」