ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜

天音さんまでそんなことを言う。


そんな会話をしているうちに、随分と奥まで進んできたみたい。


奥は人が少なくて、部屋がいくつかあるみたい。


中から音は聞こえないけど、人はいないのかな?


そうして、彩鈴ちゃんがカウンターのところに立っている男の人のところに行った。


「こんにちは。VIP部屋に通してくれるかな?」


「ああ、双羽さん。いいぜ、通りな。それより、見ない顔だな嬢ちゃん」


私をじっと見て言ってくる。


私はぺこっとお辞儀をする。


「は、初めまして…!私は雨宮穂果っていいます。彩鈴ちゃんと天音さんの友達です!」


「おお、そうなんかい。じゃあ穂果ちゃんも入りな」


ガラの悪そうな人に見えるけど、意外と優しそうでよかった。


そうして、私達は1番奥の部屋に入った。


中に人はいなくてすごく静か。


大きな部屋だからなんだか寂しい感じ。