「あっ!王冠って呼ばれてる人とか…」
「くすっ。せいかーい」
けれど、私はその言葉を聞いたことがあるというだけだったので、実際にどんな人なのかの情報は一切持ち得ていない。
そこで、皇くんに聞いてみることにした。
「ねえ…その特別な血の人はどんな人なの?」
「んー。俺も伝説でしか知らねぇんだけど、そいつを手に入れた奴は王位継承権をもらえるらしい。んで、特徴が初めて吸血されたり、能力にあてられたりすると髪色と瞳の色が変化して能力が覚醒するらしい」
皇くんでも正確な情報は持っていないようだった。
「じゃあ、その人は人間じゃないの?」
振り返って皇くんを見ると、バカにするように私を見下ろしていた。
「はあ?んなわけねーだろ。しょせんは弱い人間だよ。お前みたいな…な?」
皇くんが、そう小声で笑いながら言ったのを私は聞き逃さなかった。
突然、首筋あたりに冷たい指が触れる。
人間とは思えないほど冷えた指。
皇くんは、そのまま私の髪を避けて口を近づけてきた。
「やっ、め…」
必死に抵抗したつもりだが、ガッチリと捕まっているため、全くもって意味がなかった。
「くすっ。せいかーい」
けれど、私はその言葉を聞いたことがあるというだけだったので、実際にどんな人なのかの情報は一切持ち得ていない。
そこで、皇くんに聞いてみることにした。
「ねえ…その特別な血の人はどんな人なの?」
「んー。俺も伝説でしか知らねぇんだけど、そいつを手に入れた奴は王位継承権をもらえるらしい。んで、特徴が初めて吸血されたり、能力にあてられたりすると髪色と瞳の色が変化して能力が覚醒するらしい」
皇くんでも正確な情報は持っていないようだった。
「じゃあ、その人は人間じゃないの?」
振り返って皇くんを見ると、バカにするように私を見下ろしていた。
「はあ?んなわけねーだろ。しょせんは弱い人間だよ。お前みたいな…な?」
皇くんが、そう小声で笑いながら言ったのを私は聞き逃さなかった。
突然、首筋あたりに冷たい指が触れる。
人間とは思えないほど冷えた指。
皇くんは、そのまま私の髪を避けて口を近づけてきた。
「やっ、め…」
必死に抵抗したつもりだが、ガッチリと捕まっているため、全くもって意味がなかった。



