ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜

「ゆ、ゆめちゃん…?って…私?」


そんなふうに呼ばれたことがなかったから、ちょっと驚いちゃった。


それから、天音さんは視線をそらして言った。


「そう。あと、ありちゃんいる?」


「ありちゃんって、彩鈴ちゃんのこと?」


天音さんはコクっとうなずいた。


彩鈴ちゃんは契約相手がいないし、女子寮にいるはず。


特別寮の人は行っちゃいけないから、スマホで呼び出さないと。


「女子寮にいると思います。えっと、呼びますか?」


「お願い」


そうして、私は彩鈴ちゃんに電話をかけた。


数回のコールの後、彩鈴ちゃんは出てくれた。


『はぁ〜い?誰〜?すぴー』


出たのはいいけど、どうやら寝起きみたい。


少し申し訳なさを感じながらも、私は言葉を続けた。