ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜

次の日の朝眠気を覚ますためにも、私は寮や学園の周辺を歩いていた。


朝の空気は昼とは違って、新鮮な空気を吸える気がする。


だから私は早起きするのが好きなのかも。


そして、寮付近まで戻ってくると見覚えのある人が立っていた。


黒色の厚底ぐつ、黒いハイソックスと丈の短いスカート、胸元のリボンが目立つピンク色のトップスを着た少女。


「あ、天音さん?!」


私はそこに立っている人物に驚いて声を、あげた。


確かにそこには、数日前会った天音さんが立っていたのだ。


ここは特別寮の前だし、また華恋ちゃんを探しているのかも。


そう思った私は、声をかけた。


「おはようございます!えっと、今日も華恋ちゃんに用があって?」


「…違う」


少しの間の後、否定された。


その表情はむすっとしていて、少し怒っているように見えてしまう。


「私、今日はゆめちゃんを連れ出しにきたの」