ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜

頭がパンクしそうな情報量。


「え、えっ?!なんで?!」


「なんでって、ヴァンパイアは血が食事なわけ。飲まないと俺死ぬんだけど?」


「そ、そう言われましても…」


私からしたら、確かに皇くんが死ぬのも嫌だ。


だけど、血を吸われるのも嫌!


黙り始めた私を見て、面白くなさそうに皇くんが私の体を起こし、ひざに乗せられた。


突然のことにまたまた顔が赤くなってしまう。


けれど、皇くんの顔は私の頭の後ろにあるため見えないであろう。


そのことに少しばかり安心していた。


その時ふと、皇くんが言ってきた。


「ねえ、夢乃は『特別な血』って知ってる?」


突然の質問に驚くけど、私はその質問で自分の気持ちを落ち着かせることができた。


それから記憶の片隅にその言葉があるような気がして、一生懸命思い出す。


ふっと昊葉会長にもらった資料が浮かぶ。