ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜

私が逃げてるばっかりに、どんどん自分を追い込んでるかもしれない。


「うん、わかった。私もちゃんと向き合う。ちょっぴり怖いけど…」


怖さがなくなるわけじゃない。


でも、私だって頑張らなきゃ。


「大丈夫だ」


少し震える私の手を、皇くんが優しく包んだ。


私ははじかれたように顔を上げる。


そこには、決意を表した表情が見えた。


「俺が絶対守ってやる。なにがあってもだ。だから安心しろ」


その言葉だけで、今までの不安が全部とんでいったような気分になる。


こんな言葉ひとつでも、そう感じちゃう。


皇くんなら守ってくれると、そう信じられる人だから。


「ありがとう」


私は小さくそう言った。


すると、皇くんの表情が少しゆるんだ気がした。


その表情にまた、私の胸は高鳴った。