ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜

どうやら皇くんは、もう荷物を全て片付けたようだった。


もっと早く来ればよかったと少し後悔する。


皇くんは優しいから、このくらいのことでは怒らない。


特別寮には契約済みの人しかいないから、意外と人数は少ないんだって。


でも、建物自体は普通寮より大きいや。


そうだ、みんなにも血の契約について教えてあげる。


契約っていうのはね、人間とヴァンパイアの間だけで結べるものなんだって。


契約をする人は恋人同士が多いらしいの。


なんでかっていうと、一生を共にしたいと誓った者同士が結ぶものだから。


ここまではだいたい学年集会で公にされてるんだ。


あっ、ヴァンパイアのことは知らされてないよ?


でも、他の生徒達にはまだ秘密にされてる情報があって…。


「そういえば恋星さん、僕達血の契約を結ぶことになるわけだけど大丈夫?いつでも解除はできるけど…。体に負担をかけちゃうと思うからさ」


そう、この契約はとても重要なものだ。