ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜

夜神先輩の考えた“いいこと”というのは、こういうものだった。


能力も強い組ヴァンパイアである皇くんと夜神先輩、朝雛先輩と寮部屋を同じにするというものだった。


ちなみに提案されたペアは皇くんと私、夜神先輩と昊乃さん、朝雛先輩と三葉さんだった。


って、ちょっと待って?


さすがに皇くんと2人きりの生活は…心臓がもたないよ!!


「む、むむ無理です!!」


「却下」


私の動揺した声と、華恋ちゃんの冷静な声が重なる。


それから、夜神先輩は煽るように私達に言った。


「ん〜でもさ。これならみんな守れるでしょ?みんな異性で組めば平等!」


平等と言いながらも、なんだか狙っているようなペア分けなんだけども。


とはさすがに言えない。


「ちょ、ちょっと3人で相談します!!昊乃さん、三葉さんこっちです!」


ふたりの意見も聞きたくて、とっさに連れてきてしまった。


私達はみんなには聞かれないように離れて、小さな声で会話し始めた。