ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜

「そうだね。さすがに王族が来たら、僕達でも敵わないし。もし攻撃なんてしたら、最悪罪に問われるからね」


「えっ。じゃあどうしたら…」


これは完全に打つてなしってやつかも。


そんなに強い人が来ちゃった時、どうすればいいんだろう。


私達は頭を悩ます。


と、その時皇くんが言った。


「だとしても、僕は何もしないで夢乃達を失うなんで嫌です。僕は相手が誰だろうと戦います」


皇くんからは強い意志のようなものが見えて、すごくかっこいいなと思った。


それと同時に、安心感を覚えた。


「結局のところ、それしかないんじゃない?失いたくないなら戦えってことでしょ?僕はいいと思うな!」


皇くんの意見に、夜神先輩も笑って賛成してくれた。


他の人を見るとみんなうなずいてくれる。


昊葉会長は…。


「はぁ…、分かった。とりあえず、そうするしか今は方法がないね。あとは、寮にいる時に襲われる可能性も考えて恋星さんと昊乃さん、三葉さんは誰かと一緒の部屋になった方がいいかもしれない」


「え…それって」


昊葉会長の言葉を聞いて、夜神先輩はニヤリと口角を上げた。


「いいこと考えちゃった!」


夜神先輩のいいことって、全くいいことじゃないと思うんだけど?!