ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜

一瞬で服もボロボロになってしまったものの、体に傷は見られない。


「お前の能力はっ…やはり雷だったのか…?あの時も…そうだったな。僕達に嘘を…!」


「そんな簡単に能力を教えるかよ。俺はそこまでバカじゃねぇんだわ」


いつのまにか皇くんは私の前に立っていて、守るように橙李くんに牽制(けんせい)をする。


そのことにホッとする。


「夢乃、ここから動くなよ。絶対俺のそばを離れるな」


小声でそう言われ、私はコクコクとうなずいた。


きっとここにいれば守ってくれる。


そう信じて。


「さあ、これでも夢乃を魔界へ連れて行くと言うか?」


「っち!」


橙李くんは舌打ちをして、悔しそうに顔をゆがめた。


それから、いつもの橙李くんに戻った。


「もういい。音花様の機嫌も損ねたしな。伊織様に報告するだけにしといてやる」


「ああ、とっとと帰ってくれ」